まるで「ほんやくこんにゃく」、夢のようなツールとして登場したポケトーク。まさか現代になって実現するなんて、テクノロジーの進化はすごいですね。では文明の利器であるポケトークは、反対に中世の言葉も翻訳することができるのでしょうか?古典文学の翻訳に挑戦してみました。
ポケトークは中世の文章を翻訳できる?
ドラえもんに登場する「ほんやくこんにゃく」。食べるだけで異国の言葉がわかるようになる秘密道具ですよね。そしてそのほんやくこんにゃくのような道具が、現代に登場しました。
「ポケトーク」
さすがに食べ物ではありませんが、小さなボディに75言語を収録したすごい機器です。現代のテクノロジー、本当にすごいですね。
ではそんな文明の利器であるポケトークは、中世の言葉なども翻訳することができるのでしょうか?シェイクスピアの作品、「ハムレット」の有名なセリフを翻訳してみましょう。
To be or not to be, that is the question.
「生きるか死ぬか、それが問題だ」
ハムレットでもっとも有名なセリフですよね。ではこれをポケトークで翻訳してみましょう。
『生きるか死ぬか、それが問題』
と、ほぼそのままの翻訳結果が出てきました。
ではもう1つセリフを翻訳してもらいましょう。
Frailty, thy name is woman.
「弱き者よ、汝の名は女なり」
こちらも有名なセリフですが、ポケトークの翻訳結果は
『虚弱、あなたの名は女性』
いきなり虚弱と言われてしまいました(笑)
文学作品でも中世の作品でも翻訳することは可能ですが、やっぱり直訳になってしまうみたいです。
日本の古典文学を翻訳できる?
日本の古典文学を英語に翻訳してみるとどうなのでしょう?
まずは鎌倉時代・鴨長明の「方丈記」から、この文章を訳してみましょう。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
よどみにうかぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人と棲と、又かくの如し。
The flow of the river is constant, and it is not in the original water,
and the stagnation bubbles disappear and are tired together, and they stay for a long time.
Like the people in the world
これはなかなかの精度ではないでしょうか?古典の文章もほぼそのままの意味で翻訳できています。
これが明治時代あたりになると、どうでしょう?宮沢賢治の「注文の多い料理店から」の冒頭部分から
二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかついで、白熊のような犬を二疋つれて、だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いいながら、あるいておりました。
The young priests, all in the shape of a British soldier, carrying a terrifying gun,
carrying two pairs of dogs like polar bears, and a lot of leaves in the mountains, like this While saying that there was.
こちらも高い精度で翻訳できていますね。
中々面白い結果になったのではないかと思います。
というわけで、ポケトークは古典文学でも十分に翻訳性能を発揮してくれました。皆さんもぜひ好きな作品でポケトークの翻訳力を体験してみてください。